(今日のコトバ)
恐怖は、どんな子猫も怪物にしてしまう。
実態より大きなものにしてしまう。
実物より強いものにしてしまう。
恐怖を感じると、
人の心は途轍もない幻想をいだく。
だが、考えてみると、
体験をしてしまえば、
実は、それほどたいしたことがなかったり、
それほど怖くないことがほとんどだ。
長い人生をやっていると、
恐怖におののいても、
実際に自分にふりかかることは、
それほどのことはないことが多い。
もちろん、恐怖通りなこともある。
ただ、むしろ恐怖通りは例外。
だからこそ、自分が遭遇すれば、
恐怖はすぐに小さくなる、
すぐに消え去る、
そう思って体験してみる。
恐怖がまったくなくなることはないが、
体験がじょじょに小さいものにはできる。
そのことを忘れなければ、
少しだけ余裕をもって生きていける。
恐怖は体験が小さくする幻想だ。
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