(今日のコトバ)
後輩だった僕らは、
知らぬ間に先輩になって、
お手本のふりしながら生きている。
時間は過ぎていく。
時代も変わっていく。
新人だった若者も、
10年も経てば中堅になり、
20年も過ぎるとベテランと呼ばれる。
いくら自分が新人の気持ちでいても、
10年社員をまわりは新人とは思わない。
中堅社員とまわりは判断する。
自分のポジションは、
まわりの目に決められてしまうのだ。
そして、そのポジションにつくことで、
ほんとうにそのポジションに
ふさわしい人間になっていく。
玉突きではないが、後輩ができるから
先輩にならざる負えない。
だから、しっかりしなければならない。
なにか受動的ような気がするが、
決して、わるいことばかりではない。
一つの例をあげれば、
納得する部分もあると思う。
それは、後輩、部下に何かを教える時、
先輩、上司として、
教え伝えなければならない義務や仕事がある。
義務や仕事として、教えるために、
いろいろ考えているうちに、
本来の大切なことがわかる。
教えるから、大切なことがわかる。
伝えなければいけないことが、わかるのだ。
若いころのやり方が予習だとすると、
後輩、部下に教えることは復習になる。
どんなことでも、
教えたり伝えたりするには、
経験と知識がいる。
その経験と知識がどれほどあるかを知るには、
後輩、部下を育てることが一番わかる。
そう考えると、
押し出されて先輩になることにも意味がある。
お手本ができるふりするのも
わるいことではないのだ。