(今日のコトバ)
人は、言葉から悪人の正体を現す。
いちばんわかりやすいのは、
怒った時、キレた時に、
あきらかに発言が変わる人がいる。
「いままでガマンしてたんだ」
「いいかげにしろよ」等といいながら、
まったく違う考えを言い出したり、
語気が強すぎていつもと別人に思える。
生きていると、まわりの人でそうなった人を
何人も見てきたはずだ。
もちろん、自分にも思い当たるふしがある。
とくに、腹が立ってキレた時は、
とんでもないことを言い出すこともあった。
では、普段のコミュニケーションは何だったんだろう?
普段とキレた時、どっちが本当の人格なの?
人格はともかく、キレた時の言葉は
本音であることは間違いない。
とすると、普段は本音で話してない、
本音で生きていないということになる。
よくいえば理性を持って生きているとも言える。
普段はプレッシャーなく、普通にしていればいい。
無理に自分の本音を伝えることはない。
反対に、キレたからと言って、直感的に言葉を発し、
「そんなこと考えたんだ」と捉えられてしまうと、
人間的な評価が下がることになる。
キレた時が本当の人格と思われるのも辛い。
人の生き方は、それぞれのペースがある。
そのペースの中で、普段から本音を伝えて生きる。
全部吐露されるとまわりも困るかもしれない。
だが、ある程度、本音を伝えながら生きていかないと、
キレた時の人格がまった別人になってしまう。
まわりの人は距離をおかざるおえなくなる。
それは、人間関係として不幸なこと。
だから、日々の中で自分の意見として、
自分の弱いところ、自分の怒っているところ、
自分の嫌なところを、伝えておく。
ある日、突然、まったく別人が降りてきたと
思わせないために。
日々、少しずつ本音を伝える。
そんな生き方があってもいいと思う。
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