人間は比較級で生きている

(今日のコトバ)

 

救われているのは自分より苦しんでいる人がいる時。

けして、自分より楽している人を知った時ではない。

 

 

 

台風7号が今日上陸した。海沿いの地域での津波、

各地で発令される大雨洪水警報。

社会を暴力のように殴りつけた

悲惨なテレビ映像が流れる。

床上浸水した住居、川に流されていく車、

看板が飛んでいってしまったコンビニ、

土砂崩れの村、、、、、、、。

その時、その悲劇と関係ない人は何を思うのだろう。

「かわいそうだね、あの人たち」と思う人が大多数だろう。

でも、心の片隅に「自分の家、家族でなくてよかった」とも

思うのではないだろうか。

誤解を恐れずにいえば、人の苦しんでいる姿を見て、

自分のいまある幸せを確認しているといえるのではないか。

けして、いいことだといいきれないが、

普通の人々の偽りのない心境だと思う。

自分が他人との比較で自分の方が恵まれていると感じると、幸せになれる。

しかし、自分の方が恵まれていない時、幸せを感じるだろうか。

正直、幸せは感じないだろう。

自分より金持ち。自分より持てる。自分より成績がいい。

その人たちを見て幸せになれるほど、

人間は大きくないと思う。

嫉妬、不愉快、屈辱、劣等感。

言葉にすると、かわいくない気持ちが並ぶ。

でも、そのかわいくない気持ちから新しい何かを生んだり、

歴史的発明をしてしまったり、時代を変えてしまったりする。

あなたより、苦しんだり悲しんだりしている人も、

あなたより、楽しんだり優れている人も、

ぜんぶ、あなたの生きていくための尺度になっている。

そう、人間は比較級で生きているのだ。

どっちがいいとか、どっちが悪いとかではない。

あなたがどう解釈して生きるかなのだ。

 

先週も東京で震度5の地震があり、

サイバーエージェントとの社長と奥菜恵が離婚した。

あなたはどう思うだろうか。