(今日のコトバ)
違うのだから、同じにならない。
わかっているのに、愛してしまうと同じにしようとする
人間という生き物。
人は愛すれば愛するほど、
自分の所有物のように考えてしまう。
相手にも個人というアイデンティティがあって、
まったく別の人間、まったく別の生き物なのに、
同じ生き方でないと疑問符を持つ。
よく離婚原因などで、
「性格の不一致」という理由があげられる。
気持ちはわかるのだが、
性格は不一致に決まっている。
似てはいても一致するはずがない。
少し理屈っぽく話しているが、
言葉として変なのに「性格の不一致」というと、
なんとなくみんな納得してしまう。
それこそ、人間は心のどこかで、
愛することは性格まで一致すると
思っている証拠のような気もする。
ただ、そうはいっても、
やっぱり一人一人は別の生き物なのだ。
まったく別の個性があって、
どこにも相いれないこともあることを
前提で生きていかないと、
人として傷つき、傷つけることになる。
愛が深まれば深まるほど、
修復はさらに難しくなる。
人間として、生き物として、
少し面倒だが、別の個性を持っていることを意識しよう。
別の生き物だということ尊重しよう。
人間関係が深まった時、
大切なことだ。
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