(今日のコトバ)
人間は、宇宙に輝く星のひとつです。
長いこと劇団をやっている友人がいて、基本的に彼の活動の場は中小の劇場。
あるとき彼はテレビドラマのオーディションを受けて、そのドラマの主演に選ばれた。
それまで舞台での演技の素晴らしさは理解していたもの、あくまで友人のひとり。
会えば何ら学生時代とかわらぬ彼がいた。
それが、それがである。主演のお祝いもこめて渋谷で飲むことになり、
ハチ公の前で待ち合わせた時、背も高くなく、けして派手なファッションをするでもない
彼が一瞬で目に飛び込んできた。輝いていたのである。明らかに発光していたのである。
近づくにつれ圧倒的に自信を持った眼光がその発信もとであることに気づいた。
不思議だがはじめて人が星になる瞬間を見た気がした。
ただ、まわりをみまわせば、あなたのとなりにも、何かをきっかけにある日突然、
いや年月の蓄積であくきらかに、過去より光輝くオーラを放つ人がいるはずだ。
それは、もしかして人間の正体が星であることを証明していることなのかもしれない。