(今日のコトバ)
愛は、人間の数だけ用意されている。
人間はいつも愛を足りないと思っている。
たぶん足りないと思っている原因は、
自分ひとりを大事にしてくれる愛が足りないと考えているからだ。
「もっと自分を」という独占愛が人間にはあって、
その基準は、自分以外を見ずに献身的に注いでくれる愛を愛とよんでいる。
でも、本当はもう充分に愛を注がれているのだ。
愛は、つきあい始めた恋人だけのものではない。
父、母、という無償の愛があり、
兄弟、姉妹という存在だけでもありがたい愛があり、
友人という生きるためのペースメーカーの役目を果たしてくれる愛もある。
上司が仕事を通じて成長を促進してくれる愛もある。
ひとりでいくつもの愛を届け、ひとりでいくつも愛を受けとっている。
自分の生きている場所は、愛なくしては成立しない。
いま自分が生きていることこそが、愛の支えで成り立っているのだ。
もう一度、自分を、自分のまわりのことを考えてみよう。
愛はあふれるほどあることを自覚できれば、
人間はもっと豊かに生きられる。
人間はもっと優しく生きられる。
今日のコトバのバックナンバーは、
コトバザウルスhttp://kotobaza.com/へ。