(今日のコトバ)
嘘は、真実に変身するのが得意です。
最初に嘘をついた人は、真実ではないことを知っている。
だが、嘘を真実として聞いた人は、その段階で疑う気持ちが
あっても真実として受け止め、第三者へ真実の情報として伝える。
問題はここから先だ。第三者は、真実の情報としてしか認識しない。
となると、ここから先へいけばいくほど、疑いのない真実となる。
つまり、人間の伝達作業の段階が進めば進むほど、
嘘は真実となってしまう。
だから、嘘を発信するには細心の注意が必要だ。
笑い話になる程度の嘘、その人の気遣っての嘘なら、
上手に使えばいいだろう。
ただし、その嘘が人間の一生を左右してしまう、あるいは、
不幸のどん底に突き落とすようなものは、
軽い気持ちの嘘ではすまなくなる。
こうなると、もう嘘ではなく罪になる。
人間はひとりでは生きていけない。
嘘は、その人間関係を壊す猛毒になる可能性を持っていることを
忘れずに生きていくべきだ。
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