臆病を持病に

(今日のコトバ)

 

臆病は、人間の命を守るための病気です。

 

 

臆病者は、蔑称ではない。

生きるために正しくレーダーをはれる人間の

カテゴリーネームなのだ。

もし、人間に臆病機能が備わっていなかったら、

危険な行動を起こす者が氾濫し、

死者も膨大に増えてしまうだろう。

極端な例を示しているようだが、

実際、臆病になることを失った人類を想像してみよう。

かなり厄介な世の中になると思う。

ただ、人生の岐路で「臆病になるな」と、

先達者に叱咤激励された経験は誰にでもあるはずだ。

それは、あまりに自分を大事にしすぎて

前へ出れない人間の背中を押すためのエールなのだ。

だからこそ、臆病という病を持病として持ち続けよう。

英雄には、臆病者が多いという話もある。

人生を危機から救うために、

そして、人生をしっかりした軌跡で生きていくために。

臆病であることがとても大事な機能なのだ。