(今日のコトバ)
体験をいっぱいした未熟者であれ。
経験を積めば積むほど、新しい出来事が新鮮でなくなったりする。
いままでのアタマやカラダで覚えているデータが、
「こんなもん」と勝手に判断してしまう。
「わかりきっているから楽勝だ」と指令を下す。
もちろん、回数を重ねているのに何も覚えず
ミスばかり起こすのもいかがなものかと思うのだ。
だが、例えば、就職の面接のマニュアル本なので、
面接官との想定問答集がある。で、その通りに答える人は、
まず、面接官はとらない。履歴書だって、同じホームで
書いてきたら埋もれてしまう。
バブル期のように大量採用ならいざ知らず、
一人でも魅力的な実力のある人間を採用するには、
他と違った個性が見えなければならない。
面接官は同じような質問をしてくるが、
同じ人ではない。様々なアングルで、個人のものさしで人をみる。
紋切り型の答えをよしとする人もいるが、
斬新な答えを求める人もいる。そして、
圧倒的に記憶に残り採用に近づく人は面白い人だ。
履歴書だって、書き方からして何人もほぼ同じ内容だと、
その人から選考対象外とする。工夫のある履歴書の方がいいに決まっている。
だからといって、まったく奇想天外なことをしろといっているわけではない。
基本は、培った体験でいいのだが、その場その場でより自分の
魅力を、他の人との差別点をアピールする必要性があると思う。
そのためには、毎回、新鮮な気持ちで出来事にトライし、
どうしたら面白くなるかを前提に考えればいい。
よい結果を生む結第一歩は、そこからはじまる。
面接官をやるようになって約10年、つくづくそんなことを思った。