(今日のコトバ)
貸したものって、
意外と返ってこないんだなあ、
これが。
借りたものって、
意外と返してないんだなあ、
これが。
人との金の貸し借り。
誰かの名言だったか、
どこかの国のことわざだったか。
「金は借りてもいけない、
貸してもいけない」という。
本当にそうだと思う。
借りてしまうと、
きっちり返しても負い目ができる。
きっちり返さないと、
相手は不快感とともに嫌な顔をする。
貸してしまうと、
きっちり返してくれないと腹が立つ。
なんとか返して欲しいのだが、
返してくれといえない自分に頭がきて、
きっちり返さない相手に怒りを覚える。
金という媒体を通じて、
人柄が理解する。
人間性を問うことになる。
仮にもし、金という媒体とは
縁がない関係なら、
ここまで人柄・人間性を考えることは
なかったはずだ。
つまり、金という媒体を通じて、
利害関係が生まれる。
そこで、金の介入しない関係から、
まったまく違う次元の関係になる。
むしろ、利害だけの関係に変わってしまう。
だからこそ、
人は金の貸し借りのある関係に
なってはいけない。
その関係になった瞬間から、
いろいろな関係の上位概念に
利害関係が君臨する。
いままで培ったあらゆる関係が、
存在意義を失ってしまう。
金には人の関係を大きく変えてしまう
力があるのだ。