(今日のコトバ)
ドキュメンタリーを、
ファンタジーにして生きていこう。
毎日は何もしなくても過ぎていく。
仕事をしていても、学校にいっていても、
目的を持たなければ、ただ時間だけが加算されていく。
ほんとうに生きるとは、時間の中で何をしたか。
課題を解決しようとしたか。昨日より進化しようとしたか。
勝つための努力をしたか。それほど重く考えなくてもいい。
過去より何かをつかめれば、それは素晴らしいことだと思う。
そして、日々の生活のを大きな目的に向かって生きていれば、
その生活自体が幸せになる。
一日一日を大切に紡ぐことによって、
人生がドキュメンタリーから、ファンタジーになる。
ちょっと意識を変えるだけで、夢や希望と共に生きていける。
同じ一生なら、人生の目の前に夢が満ち満ちとある方がいいと思わないか。
黒澤明の「生きる」を観た。ただ判子を押すだけで、
毎日が過ぎていく市民課の課長が胃がんと知って、
残りわずかな人生を市民から要望のあった公園づくりに
全力をつくす、というストーリーの作品。
「生きる」は、生きながら目的もなく死んでいる人生があることと、
死期が迫って生きることの意味を見つけ出した人生を
見事なコントラストで表現している。
役所の一課長の凄まじい努力で、
市民の望んだ公園をつくってしまう。
ひとつの希望をもった人間が、
どれほど世の中を変えてしまえるかを
リアリティを持って教えてくれる。
ぜひ観ておきたい日本映画の秀作である。