(今日のコトバ)
人間は、
裸だと傷つくから着飾るのだ。
服を着て生きる生きものは、
人間だけだ。
裸で生きる人は、
ほとんどいない。
では、なぜ、服を着るのだろう。
それは、傷つくのが嫌だからだと思う。
裸でいれば、
もちろん、体は傷つきやすい。
だが、そんなことを
いっているわけではない。
すべてを見せてしまうのは、
心が傷ついてしまうからだと思うのだ。
人間は、進化の過程で羞恥心を身に着け
傷つく生きものになった。
せめて、その表面の体だけでも
傷つかないように服を着る。
裸の王様という言葉もある。
自分だけが真実が
見えなくなっている人のこと
とでもいおうか。
反対にいえば、
服を着ている王様は、
真実が見えているといえるのか。
すくなくても裸を揶揄している。
服を着る。
着飾る。
そのことで、人間は人間になる。
傷つかない予防になる。
進化していく人間の証明であり、
弱さでもあるのだ。