(今日のコトバ)
近すぎると、汚れも目立つ。
東京から見える富士山はきれいだ。
雪化粧した山は世界に類をみない美しさだ。
日本が誇る世界の山といっていい。
ただ、この富士山が世界遺産には認定されない。
一説には山の環境があまりにも汚いからだそうだ。
遠目でみていると、とてもきれいなものでも、
近づくと汚れが目立ってしまう。
人間でもカリスマとよばれたり、ヒーローとよばれたり、
世間的には立派な人でも、その弟子だったり、
アシスタントだったりする人からみると、
醜い部分をたくさんもっていたりする。
つまり、距離が違うと見えてくる風景が違うのだ。
遠目に見て美しいと思うのはいい。
近づいてシミ・シワまで見つけるのもいい。
ただ、近づいた時に、罪をあたえるようではいけない。
外面はいいが、内面は最低、最悪。
他人に対して害まであたえてしまう。
近づけば内面がよくわかる。
その時、裏表ではなく人間性で評価される人間でありたい。
人間性こそ、どんな近くでも変わらない、
どんな時代でも変わらないチカラなのだから。
「あの笑顔をかえせよ」5日前に福岡で自殺した少年の父の絶叫だ。
この学校は最後までいじめを認めないばかりか、担任教師までいじめに加担していた。
さらに、文部科学省の統計では、1999年から2005年の小・中・高の自殺者のうち
いじめで自殺したのは0名。誰ひとりいじめでは死んでいないという統計を発表している。
対面だけ、外面だけで、自殺を隠蔽する教育者たち。
内部を知れば知るほど汚い世界のようだ。
「生まれ変わったらディープインパクトのように最強になりたい」といって
天へ旅立った少年の死を無駄にしないためにも、教育現場の意識改革は急務だ。
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