(今日のコトバ)
追走者ほど、幸せなゲームはない。
トップを疾走するより、ビリでちんたら走るより、
幸せな勝負ができるポジションがある。
それは、トップを射程距離に狙える追走者のポジション。
二番手でなくてもいい。とにかくトップの背中が見えていること。
そのポジションにいることが、
勝つためのモチベーションを維持し、
なおかつゲームの駆け引きがおもしろい。
マラソンでも、野球でも、サッカーでも、スポーツはすべて
追走者でいる間が実力通りの力を発揮できる。
仕事でも、受験でも、人間社会の勝負事は追いかける楽しさがある。
反対に、トップになったアスリートが自分を見失って敗北することがある。
しかも、ゲームを追いつめていく楽しさより
トップとしてのプレッシャーに自分が追い込まれてしまう。
会社でも、現場でやっているうちは意気揚々と
凄い実力を発揮できたのに、管理職になった途端、
目標を見失ってつまらない人間になってしまう。
人生で追走できるということは、最高に力を発揮できる状態なのだ。
だからこそ、目標にも似た「追走」という人間の機能を
意識しなくてはいけない。王者になっても、役職が上がっても、
次に追いかけられるテーマをつくるのだ。
そのことによって、人間は最高のパフォーマンスを演じことができるはずだ。
日本シリーズ第一戦は中日ドラゴンズが日本ハムに4対2で勝った。
とにかく守備のいい両チーム。なかでも中日のショート・井端の守備は
素晴らしかった。今後も守備の名プレイの数々が生まれるだろう。
その感動シーンをひとつでも多く目撃したい。
Jリーグの浦和レッズVS川崎フロンターレが2ー2で引き分けた。
共に優勝を目指して一歩も引かない素晴らしい試合だった。
現在、首位に立っているものまだ常勝軍団ではない浦和レッズと
まだ、リーグ優勝のない川崎フロンターレには追走意識を猛烈に感じる。
彼らこそ、そして彼らのサポーターこそ、勝負をしながら
とても幸せな気持ちでいられるのでないだろうか。
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